こんにちは、とあるです!
今回は中国での興行収入約60億円を記録し、香港やマレーシアを始め、東南アジアの国々でヒットを飛ばしたという超爆発アクション、
『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』
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についてお話しします!!
香港のアカデミー賞とも言われる第37回香港電影金像奨では作品賞、監督賞、主演男優賞をはじめとする7部門にノミネートされ、香港国内においての映画興行収入2017でも第2位に輝いたというこちらの作品。
日本では20館弱の映画館で上映されたのみとなっていましたが、2019年2月20日よりGEOで先行レンタルが開始されたのでさっそく観てみました。
この記事の目次
- ストーリー
- 予告動画
- スタッフ・キャスト
- スタッフ
- キャスト
- あらすじ、ネタバレ
- 感想
- 爆破、爆破、爆破!!
- 気持ちが冷める…
- ある意味、斬新なラストだけど…
- 評価
ストーリー
香港警察の爆弾物処理局の指揮官チョンは、指名手配中のホン率いる犯罪組織壊滅のため、自ら組織の一員になりすまし、おとり捜査を敢行。
犯罪組織を一網打尽にすることはできたものの、ホンを取り逃がしてしまう。
7年後、ふたたび香港に現れたホンによる連続爆弾事件が発生。
海底トンネルを占拠し、数百人の人質をとったホンは海底トンネル爆破と人質の命と引き換えに莫大な身代金を要求する。
チョンへの強い復讐心を抱くホン逮捕と人質救出のため、チョンたちは爆発物の解体に向かう。
映画.comより
予告動画
スタッフ・キャスト
スタッフ
監督、脚本:ハーマン・ヤウ(『イップ・マン 誕生』、『イップ・マン 最終章』)
製作:アンディ・ラウ、アルビン・ラム
製作総指揮:ダニエル・ラム
キャスト
チョン・チョイサン:アンディ・ラウ(『インファナル・アフェア』シリーズ、『グレートウォール』)
ホン・ガイパン:チアン・ウー(『1911』、『罪の手ざわり』)
カルメン・リー:ソン・ジア(『レッドクリフ』シリーズ)
コン:フィリップ・キョン ベン:ロン・ン
ホン・ガイビウ:ワン・レオズイ ウォン・ティンロック:ベイビージョン・チョイ
※太字=役名、細字=俳優名。括弧内は主な出演作。
あらすじ、ネタバレ
※この項を飛ばして感想を読みたいという方は、
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感想の項を読む
香港警察爆弾物処理局のチョンは指名手配中の爆弾魔ホン・ガイパンの組織にモグラとして入り込み、彼らが銀行強盗を行うタイミングで一斉摘発を展開します。
自身は逃げおおせたものの弟と手下数名を逮捕されたホンは、そのことからチョンに大きな恨みを抱き、チョンの上司爆殺を皮切りに復讐を開始します。
裁判所前に水銀を用いた爆弾を置いておいたり、残り時間数分にまで迫った時限爆弾を仕掛けたり。それでもチョンは同僚のコンやベンと共に処理に臨み、その卓越した処理能力をもってして被害をゼロに抑えるのでした。
しかしこれはホンにとって小手調べのようなもの、彼はかねてから計画していた恐ろしい企てを実行します。
それは九龍半島と香港島を結ぶ海底トンネルの出入口を、手下たちと共に計1000キロもの爆弾を詰んだ2台のトラックで塞ぎ、中にいる市民を人質に取るというもの。
ホンはチョンを交渉人に指定すると、政府によるトンネルの土地権利買い戻しを要求するのでした。
しかしすぐさま人質を解放したいチョンが交渉に臨むと、ホンは
【弟の身柄と、女性や子どもの人質100人の交換】を〈引き渡しが24時を過ぎると10分につき1人射殺〉という条件で提案してきます。

上層部による身柄引き渡しの命令を受けて弟の護送を行うチョンですが、その最中に彼らの乗る護送車が飲酒運転の車に追突されてしまい、引き渡しが出来たのは人質1人が殺害されてしまったあととなってしまいました。
ホンは約束通り人質100人を解放しますが、解放されたのは何故か成人男性ばかり。すると彼らが警察のバスに乗り込んだあとにもう一人、若い男性が解放されてきました。
時限爆弾をその体に巻き付けたその男ウェンは、人質解放中に現職の警官であることがばれ、ホンの道具にされてしまったのです。
チョンはどうにか彼を救おうと試みましたが、ウェンは警官としての職務を果たそうと、他に被害の及ばない場所で散りました。
しかしホンは態度を緩めることなく次の一手に打って出ます。解放した人質の中に紛れ込ませた手下たちを使って、チョンの彼女カルメンを拉致したというのです。
チェンは、カルメンが銀行強盗の際に用いたのと同じナンバーのタクシーにいるという情報をもとに、当時の記憶を遡ってそのタクシーを探し出しますが、見つけ出した際のカルメンは手足を縛られ、安全ピンを抜いた手りゅう弾を握らされた状態でした。
ウォンだけでなく愛するカルメンすら失うことになるのか。チェンは離さまいと震える彼女の手を握り、処理班の仲間に土嚢を積ませます。
「3、2、1で離すんだ。」
チェンのリードの元、2人はその土嚢の中に手りゅう弾を落として走り出し、なんとか爆発を逃れます。その後、チョンはカルメンを同僚に託し、再び現場に戻っていくのでした。
一方その頃、ホンの手下はトンネルを所有するマンジョン社の筆頭株主、イム氏のもとにも訪れていました。
イム氏とは、この事件の影響で増加したトンネル周辺の流通量が株価の上昇を招いて、今まさに莫大な利益を上げている人物。そして利益の一部を報酬に事件を引き起こすようホンを焚きつけた黒幕でもありました。
いつまでもトンネルに篭るわけにはいかないホンは手下に命じて彼をも拉致すると、10億ドルもの大金を自分の口座に送金させて、用済みとなった彼を始末。
目的は達成されたとして出入口のトラックに積んでいたC4爆弾の起動スイッチを押し、逃走用のヘリを仲間に要請するのでした。
爆破までの猶予は60分。いざ爆発してしまえば中の人質もろともトンネルは粉々に吹き飛んでしまいます。
ホンからの電話でそのことを聞いて覚悟を決めたチョンは、警察が保管していた爆弾をその身に巻き付けて、単身トンネルに向かいます。
まさかの登場に慄くホンの手下たち。所詮金で雇われた傭兵である彼らが命惜しさにホンから離反し始めると、香港警察はそれを好機と見て突入を開始しました。
ここに始まった警察とテロリストたちの激しい銃撃戦は、双方に被害を出しつつも警察側が優勢な展開に。人質の救出も着実に進んでいます。
チョンは今度こそ取り逃がさまいとホンを追いますが、自暴自棄になった彼は起爆装置を破壊して自身に迫ってきます。
しかし間一髪のところでコンが車で突っ込み、ホンを逮捕することが出来ました。
テロリストたちの制圧、人質の救出に成功した香港警察ですが、起爆装置が破壊されているため2台のトラックによる大爆発は免れません。
チョンとベンは二手に分かれて爆弾の解除を始めますが、爆弾には赤と黄色の二本の導線が繋がっており、どちらかを誤って切ると途端に爆発する仕組みとなっていました。
タイムリミットは刻々と近づいています。専門家から「どちらか片方の爆発ならトンネル自体の崩壊は起きない」という連絡を受けたチョンは、2つの爆弾の構造が同じが確かめたうえでベンにこう命じました。
「俺は黄色の導線を切る。もし爆発しなければお前も黄色を切れ。もし爆発した場合は…赤色を切るんだ。」
そうして連絡が切れた後、ベンはトンネルの向こうから迫りくる爆風を感じながら、赤色の導線を切るのでした。
こうして事件は終わりを迎えます。
今回の事件で殉職した警官たちの合同葬儀には、チョンの遺影を抱えて悲しむカルメンの姿がありました。
チョンは恥ずかしがって今まで一度もカルメンに愛していると言わなかったそうですが、彼はその死の直前「愛してる」と書かれたメールをカルメンに送っていました。
感想
爆破、爆破、爆破!!
本作の特徴はなんと言ってもその爆破シーンの多さ。
銀行強盗に始まる敵組織のボス、ホンのエクスプロージョンショーは白熱のカーチェイスへと続き、その後も主人公チョンに多くの試練を与えていきます。
それには序盤から飛ばし過ぎてない?大丈夫??という心配の気持ちすら湧いてくるほどでしたが
ノープロブレム。
話がメインであるトンネル人質事件に移る中盤以降も、ホンはそのカリスマ性と智謀をもってして、トンネルの内外問わず様々な場所に爆弾を仕掛けるのです。

おかげでチョンはひと時も休むことなく爆弾の解除に追われるわけですが、これによって鑑賞者は常にハラハラドキドキの緊張感を味わうことが出来るというわけですね。
気持ちが冷める…
前項で語ったハラハラドキドキの緊張感。しかし作中にはその高ぶった感情を冷ましてしまう展開もありました。
それは人質として捕まっていた若い警察官ウォンが身分をホンたちに知られてしまい、体に爆弾を巻き付けられたまま解放されるシーン。
爆発までの制限時間はわずか2分。爆弾処理班の指揮官であるチョンは自らの危険をいとわずに彼の爆弾を解除しに向かうのですが、残り1分になったところでその手を止め、こういうのです。
「お前は警察官だろ!?職務を果たすんだ!!人と車には近づくな!!分かったか!!??」
これにはさすがに何その手のひら返し…と思わざるを得ません。
ウォンくんなんか自分の行く末を察して、
「僕は警察官だ!人と車には近づかない!!」
って泣きながら自分に言い聞かせてるのに、
そんな彼に背を向けて逃げ出す主人公って何なのさ…。
このシーンは弟を逮捕されたホンが味わった救うべき人を目の前で失う苦しみを意趣返しという形で味わわせるという、チョンに大きな挫折と消えない後悔をもたらすような重要な場面。
もちろんこのあとで肩を落とすチョンの姿が映されはするのですが、主人公が背を向けて逃げ出すという行為と、やたらに殉職を讃えるような感動の押し売りはどうしても受け入れがたかったです…。
せめて機動隊員に「これ以上は危険です!」とか押さえつけられて、その目に彼の散り際を捉えながら離れるとかの方がよかった気がするなぁ…。
ある意味、斬新なラストだけど…
物語のクライマックス、2つのトラックに積まれた計1000キロものC4爆弾を同僚のベンと二手に分かれて解除するシーンでは、
爆弾に繋がった赤と黄色の導線のうち当たりを切ると爆発回避、ハズレを切ると木っ端みじんという最早テンプレとなった展開が繰り広げられます。
どうやら2台のトラックの爆弾は同じ構造をしているようなので、チョンは後輩であるベンに
「俺は先に黄色を切る。それで爆発しなければ黄色を、借りに爆発した場合は赤を切れ。」
というのですが、
一度爆弾の解除に失敗して挫折は味わってるし、彼には帰りを待つ彼女の存在もある…ここは普通に当たりを引いて大成功の万々歳でしょ!!
と僕は割ともう安心して彼らの動向を見守っていたんですよね。
するとなんと運のないことか、チョンは2択なのに間違った方を引いて死んでしまうではありませんか。
えぇーーー!?!?!?!?
ですよ。まぁ確かに確率でいえば2分の1なのでハズレを引く可能性もあるのですが、爆弾処理をテーマに掲げる映画のラストが爆死だとは夢にも思わなかった(^^;
最初に観た時はとにかく驚きしかなかったですが、よくよく考えるとある意味真のリアルだなぁ…と思いましたよね。
とはいえ物語的に見るとホンの復讐はちゃんと成功したことになるし、これまでの事件で情緒不安定になっている同僚の精神がさらに悪化しかねないし、愛するカルメンにはメールで愛してるといっただけで一度も面と向かって言ってないしで、
なんでこんなラストにした!?
という思いでいっぱいですが。
評価
序盤の銀行強盗やカーチェイスの勢いをそのままに、残酷なテロリストから下される困難を乗り越えていく様は楽しめたものの
人の死を引き合いに出して感動させようという展開の連続に、気持ちが冷めていくのを感じてしまった本作。
そうですね、点数をつけるならば…。
68点!!
といったところでしょうか??
本作を観られた方、観てないけど記事を読んで感想を持たれた方などいらっしゃいましたら、お気軽にコメントくださーい!お待ちしていまーす!
ではでは!