こんにちは、映画ブロガーのとあるです!!
今回は『ワイルド・スピード』や『トリプルX』、『トリプルX ネクストレベル』の監督で知られるロブ・コーエンがメガホンを取った映画、
『ワイルド・ストーム』

(C)CATEGORY 5 FILM, LLC 2017
についてお話しします!!
この映画が上映されたのは2019年の1月。世間は新年モードで慌ただしく、テレビを見ても特番しかやっていないような時期。
そんなこともあってでしょうかね、テレビを避けて新作映画を楽しもうという方が多かったのか、自分が鑑賞した時は場内ほぼ満員って感じでした。
今回はそんな『ワイルド・ストーム』が2019年7月3日よりDVD&ブルーレイの販売、レンタルが開始されるというお話を聞いたので、1月に投稿した記事を一部更新してお届けします。(といってもこの前書きくらいですが…)
それでは…どうぞ!
ストーリー
アメリカ西海岸に史上最大規模の巨大ハリケーンが迫り、住民たちが避難する中、大災害の混乱に乗じて、ある犯罪計画が進行していた。
それは武装集団が財務省の紙幣処理施設を襲撃し、6億ドルにもおよぶ現金を強奪するという前代未聞の計画だった。
施設のセキュリティ担当であるケーシーと、最強の性能を誇る災害用特殊車両「ドミネーター」を操る気象学者のウィルは、猛烈な嵐が吹き荒れ、銃弾が飛び交う過酷な状況下、計画阻止のために決死の大勝負に出る。
映画.comより
予告動画
主なキャスト
ウィル・ラトリッジ…トビー・ケベル
ケーシー・コービン…マギー・グレイス
ブリーズ・ラトリッジ…ライアン・クワンテン
コナー・パーキンス…ラルフ・アイネソン
ディクソン保安官…ベン・クロス
※役名…俳優名
ネタバレ、結末
※この項を飛ばして感想を読みたいという方は、
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巨大ハリケーン「タミー」が上陸を控える中、警備担当のケーシーと同僚のコナーはミシシッピ州にある財務局の紙幣処理施設に使用済み紙幣6億ドルを搬送していました。しかし到着後、裁断用のシュレッダーが故障してしまったことによって、6億ドルは一時的に保管庫へ。外部の担当者を招いて修理に当たります。
時を同じくして、施設の主要電源に不具合が起きます。すぐに予備電源に切り替わったものの、ケーシーは保管庫のコードを最新のものに変更した後、町の修理屋ブリーズのもとへ修理の依頼に向かいました。店に着くと店主ブリーズと弟で気象学者のウィルが、幼い頃に父親をハリケーンの被害で失った経験からか念入りに家を補強しています。
ケーシーがことのあらましを説明すると、ブリーズは快く引き受けてくれます。家の補強はウィルに任せて、2人は施設へ向かいますが、なんと施設の門には何者かによって荒らされた形跡があるのでした。
なんと事件の実行犯はコナーや修理に来た担当者たち。実は彼らは6億ドルを強奪しようと企む悪党であり、ケーシーが外出したのを見計らって瞬く間に施設を制圧していたのです。
内部の様子を探ろうとするケーシーを前に、コナーの手下たちが攻撃を仕掛けます。ケーシーは命からがら町に逃げ出し、気象観測のために災害用特殊車両であるドミネーターに乗っていたウィルによって救出されましたが、逃げ遅れたブリーズは人質に取られてしまうのでした。
その後、携帯の電波が通じないため警察署に直接救援要請をしに向かった2人。しかしそこに居た保安官ディクソンにコナーの息がかかっていることが分かると、ドミネーターの装備をフル活用して逃亡。追っ手の撃退にも成功しました。
その道中でコナーたちがコードのありかを知る自分を追いつつも、その解析を進めていることを知ったケーシーは彼らが周辺の電波塔に専用回線を設置していることに気づきます。
それを聞いたウィルは緊迫の状況を打破するため、電波塔ごと破壊する作戦を思いつくと、コナー自身が手下を引き連れて襲いくる中、ドミネーターのワイヤーを使って見事に塔を引き倒して再び逃亡を開始するのでした。
ウィルたちの活躍によって怪我を負い、手下を2人失ったコナーは自身を裏切ろうとしたディクソンを始末すると、彼が引き連れてきた部下を買収して体勢を整えます。
一方、ケーシーは自分の身柄と引き換えに上司であるモラノとブリーズの解放を求めて、ウィルとともにショッピングモールに篭もります。しかしこれはブリーズたちを救うために立てた作戦。コナーの手下数名がブリーズと共にモールに現れると、ウィルはハリケーン本体が上陸している状況にも関わらず、天窓を破壊します。
急に流れ込んできた猛烈な雨風は、何もかも根こそぎ巻き上げていきます。安全ロープをしっかりと体と柱に括りつけていたウィルとケーシーを除いて、敵は皆吹き飛ばされていきました。
なんとか敵を追い払えたウィルたちですが、直後タンカーをなぎ倒すほどの高波が町を襲います。荒れ狂う濁流は2人を別々の場所に押し流し、ウィルはブリーズとの合流を果たせたものの、ケーシーは居合わせたコナーに捕まってしまいました。
コナーはすぐさま処理場に戻ってはケーシーに保管庫を開けさせ、6億ドルをトラック三台に積み込みます。そしてちょうどハリケーンの目に入った状況を好機と見て、ケーシーを人質に取りつつ逃亡を図るのでした。
一方、コナーの様子を偵察に来ていたウィルとブリーズは近くの農場に車で先回りすると、やってきたトラックの列の最後尾にぴったりとくっつき飛び移ります。そして乗っていた手下を無力化すると、ウィルは単身でケーシーのいる真ん中のトラックに乗り移り、そちらも制圧するのでした。しかしこの時、台風の目の外側に形成される発達した積乱雲の壁“アイウォール”が彼らのすぐ後ろまで迫って来ていました。
突然の襲撃に怒り狂うコナーは銃を連射し徹底抗戦してきますが、ケーシーの放った銃弾を腕に受けてトラックはコントロール不能に陥ります。その隙を見逃さなかったウィルは、
「レッドドッグ・オマハ22!」
とブリーズに声をかけます。
それはアメフトのトリックプレーの掛け声で、兄弟の間でよく交わしていた言葉。意味を理解したブリーズはウィルと共にコナーのトラックを挟み込むと、前に出て進路を塞ぎながらアイウォールが迫るギリギリを走行します。
スピードを上げられないコナーのトラックは荷台から徐々に飲み込まれていきますが、上昇気流からそれて落ちてきた荷台が彼を押し潰して爆発して炎上。残骸となった彼のトラックは遥か上空まで吹き上げられ、雲の中に消えました。
しかし安心したのもつかの間、無理が祟ったのかブリーズのトラックから黒煙が出始め、スピードが落ちていきます。すぐ後ろにアイウォールが迫ってきている中、少しずつ少しずつ持ち上げられていく車体。
ブリーズは精一杯手を伸ばすウィルに向かって飛び込みました。ウィルはそんな彼をしっかりと受け止めて車内に引きずり込むと、アイウォールから逃れるため速度を上げます。
アイウォールの脅威を振り切り、目の中心に近づいていく3人。
「誰も知らない2億ドルがあるんだし、このままメキシコに渡っちゃう?」
なんて冗談を言うケーシーたちを、夕陽がキラキラと照らしていました。
感想
一番怖いのは自然だ
邦題である『ワイルド・ストーム』は本作を監督したロブ・コーエン監督の代表作となる映画『ワイルド・スピード』にあやかりすぎかなとは思うものの、巨大ハリケーンを作品の見どころにするだけあってその描写や展開はアツかったですね!
ハリケーン上陸前、上陸後と雨風が少しずつ雨風が強くなっていき、弾丸のような雨粒や空気を切り裂いて飛ぶ木の葉を主人公のウィルやそれを観ている自分たちにこれでもかとぶつけた後、物語の中盤では“目”の存在によって一時的な晴れ間、静けさをもたらす。
これから起こる敵のボス、コナーとの決戦の前にしたそれはまさに、
嵐の前の静けさ in 嵐
“目”の外側にはアイウォールと呼ばれる発達した積乱雲の壁があるそうで、それが山脈のように地平線を覆って物という物をすべて巻き上げながら迫りくるんです!!
若干、CGに安っぽさを感じる部分があったもののド派手な演出に大満足。やっぱり一番怖いのは自然ですね~…間違いない。
でもそう感じたのはほかの要因もあってですね…それについては次の項でお話ししていきますね。
敵に魅力がなさすぎる…。
これなんです。
巨大ハリケーンが迫る中、財務局の紙幣処理施設から6億ドルもの大金を盗もうとするなんて大それたことをするコナーですが、そんな彼を含めて敵サイドに魅力がない…。
コナーを演じるのはラルフ・アイネソンという、『ハリー・ポッター』シリーズで死喰い人の一人、アミカス・カロー役や『ウィッチ』で主人公トマシンの父親ウィリアムを演じたザラザラとした低くて渋い声が印象的な俳優で、映画の中では黒いコートをバッチリ着こなし、かっこいい悪役といった印象を抱いていました。
しかし、いざ襲撃作戦を実行すると施設の職員にはすぐにキレて怒鳴り散らすわ、中盤からは片足引きずりながらの行動になるわ、おまけに仲間内からの求心力も下がってく一方で手下の一人にはボロクソ言われるわで、最初に持った彼へのイメージとはかけ離れた小物臭がプンプン。
序盤ではケーシーと詩を引用しての会話をするなど、クセがありつつも大人の余裕を持ったキャラのように見えましたが、あの時の彼はどこ…?といった感じでしたね。
あとのメンバーもみんな烏合の衆といった感じで特にこれといった活躍もしなければ、見せ場となるような散り方をするわけでもない、数合わせな印象を持ちました。
にしても、主人公サイドは傷一つ負わないのにコナーだけが満身創痍になっていくのは、もはや可哀そうとすら思いましたね。
彼が主人公の強盗劇ならそれでよかった気もしますが…。
自然を甘く見過ぎ!!
6億ドル強盗と巨大ハリケーン。
2つの事象がお互いに何の干渉もせずに進むのだとしたら、こういうテーマである理由がないですよね。一応、本作でのハリケーンは物語に大きな影響を与えていくものではあるのですが、この項を書くに至った問題はそれを利用した主人公サイドのアクションシーンにあります。
タイヤのホイールを風に乗せてフリスビーの如く敵に投げて攻撃したり、安全ロープをつけたとはいえ天窓を破壊して建物の中身ごと敵を巻き上げたり…。後者なんかくくりつけたロープ絡まって死ぬだろ!と思えるようなやり方につい、
自然を甘く見過ぎ!!
と思っちゃいましたねー。なんで当事者じゃなく鑑賞者がそう思わないといけないんだ…。そして何も甘いのは主人公サイドだけじゃなく敵サイドもなんですが、こっちはもっとひどい。
アイウォールがすぐ後ろに迫る中、最後尾を走るトラックを任されたハッカーのカップル。こいつらは施設の中でもいちゃこらしてたせいであやうくブリーズを逃がしかけたのに、命の危機が迫る中でもイチャイチャしやがる!!
最後には2人仲良く遥か雲の上空へ巻き上げられていくのですが、別にそれでも良かったんじゃね?と思ってしまうようなお熱い彼らには、映画館の中でも「ハハッ…。」という乾いた笑いが起きていましたよ…w
評価、まとめ
巨大ハリケーンの恐ろしさを終盤まであまり大きく取り上げず、ジワジワと大きく強くなっていく雨風を“目”の存在により一度落ち着けてから、アイウォールでそれを爆発させる展開に良さを感じた本作。
少しCGに安っぽさを感じたものの、自分としては結構満足しています。でも登場人物の魅力のなさや、突飛な行動。これにはちょっと没入感を削がれてしまいましたね…。
そのため本作の評価を点で表すならば、うーん…

72点!!
今回お話しした『ワイルド・ストーム』は2019年7月3日よりDVD&ブルーレイの販売、TSUTAYAやGEOなどの店舗レンタル、配信サービスを用いたデジタルレンタルを開始。
なおデジタルセルについては一足早い2019年6月26日からの先行配信となります。
それでは今回はこの辺で。本記事に対するご意見、ご感想はコメント欄によろしくおねがいします。ではでは!
コメント
自然を甘く見過ぎ!!に爆笑です。読んで点数低いのかな?と思ったけど72点とはそこそこなんですね。チェックしときます。
コメントありがとうございます!
そうですね、この映画に重厚なストーリーとかは求めていないので、ディザスターアクションとしてちゃんと楽しめたよ!ってことでこの評価になってます!w
点数付けは今回から始めたのですが、おそらく僕の評価で50点を下回るのは相当な作品になっていくと思いますね…。
なるほど、50点以下はヤバいっすね。
今年それがあるのか?ちょっと興味深いところもあります(笑)
参考にさして頂きます。