こんにちは、とあるです!
今回は『戦場のピアニスト』でアカデミー主演男優賞を獲得したエイドリアン・ブロディ主演のクライム・アクション、
『バレット・ヘッド』
©2017 MAD DOG PRODUCTIONS, INC.
についてお話しします!!
本作は2019年3月13日よりGEOで先行レンタルを開始した作品。Netflixでは『キラー・ドッグ』というタイトルで配信されています。
最近のGEOは『リベンジャー-復讐者-』や『トラップ・ゲーム』など謎にアントニオ・バンデラスを推している印象があるのですが、本作でも登場しているようですねw
しかし今回は今までの2つとは違い、豪華俳優陣との共演を果たしているようなので、少し期待して観てみました。
さてさてどんな仕上がりになっていたのか…今回もネタバレ有でお送りします。まずは作品情報からどうぞ!
この記事の目次
- ストーリー
- 予告動画
- スタッフ・キャスト
- 主なスタッフ
- 主なキャスト
- あらすじ、ネタバレ
- 感想
- 反闘犬、反虐待を描いた動物愛護物語
- ロリー・カルキンの今後に期待!
- 最後のシーンは夢?現実?
- 評価
ストーリー
3人の窃盗団が、警察の手から逃れるために倉庫内に逃げ込み身を隠していた。
しかし、倉庫内を探索するうちに何者かに食い殺された死体を発見する。
やがて、彼らは、倉庫に隠された驚愕の秘密を知ってしまう・・・はたして、窃盗団の運命は!?
ゲオオンライン | 『バレット・ヘッド』特集より
予告動画
スタッフ・キャスト
主なスタッフ
監督、脚本:ポール・ソレット
製作総指揮:アヴィ・ラーナー 、トレヴァー・ショート、ゾーラン・ポポヴィック、リック・ベナッター
撮影:ゾーラン・ポポヴィック
編集:ジョシュ・イーザー
音楽:オースティン・ウィントリー
主なキャスト
ステイシー:エイドリアン・ブロディ(『戦場のピアニスト』、『グランド・ブダペスト・ホテル』)
ウォーカー:ジョン・マルコヴィッチ(『ザ・シークレット・サービス』、『プレイス・イン・ザ・ハート』)
ゲージ:ロリー・カルキン(『さよなら、僕らの夏』、『サイン』)
ブルー:アントニオ・バンデラス(『デスペラード』、『私が、生きる肌』)
※太字=役名、細字=俳優名。括弧内は主な出演作。
あらすじ、ネタバレ
※この項を飛ばして感想を読みたいという方は、
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感想を読む
強盗を実行後、車で逃走している際に警官の発砲によって運転手エディを失ったステイシー、ベテランのウォーカー、そして薬物中毒者ゲージの3人組。

車も故障して身動きが取れなくなった彼らは、近くの古い公営倉庫で仲間の迎えを待つことにするのですが、倉庫内をうろついていた謎の大型犬の襲撃に遭って、ゲージとウォーカーの2人が重傷を負ってしまいます。
その後、犬を避けて行動していたステイシーたちは倉庫内の壁に書かれた賭けの記録を発見。この倉庫が違法な闘犬賭博の会場として使われていることや、先程の犬が闘犬であったことなどをここで初めて知るのでした。
そこでステイシーは「犬派か猫派か」という質問をその場にいたゲージに投げかけてみました。するとゲージは幼い頃、飼っていた犬が父親に撲殺されたという辛い経験を涙ながらに話して、別室に移っていってしまいます。
軽い雑談のつもりだったのに申し訳ないことをしたと反省するステイシーは、一旦彼と距離を置くためにウォーカーと辺りの調査を開始。程なくして隠し部屋にしまわれていた大量の賭博売上金を発見します。
ステイシーはゲージに良い報告が出来ると考え、すぐさま彼の居る部屋に向かうものの、その時既に彼は薬物の過剰摂取によって自らの命を絶っていました。
それを見たステイシーは椅子に座り動かなくなった彼に対してそっと上着をかけると、危険な倉庫からの脱出を決意するのでした。
探索中に見つけていた男性の遺体とワゴン車に関連性を見出し、その推測通り遺体のポケットからキーを入手したステイシー。しかしキーを取ったところを闘犬に見つかり、倉庫中を追いかけ回されてしまいます。
慌てて古いピアノの響板に隠れたものの存在を察した闘犬に体当たりされ、壊れたピアノとともに転げ落ちた彼は意識を失ってしまいました。
ふと気がついた時、ステイシーは自分になんの外傷もないことに驚きますが、その理由はすぐに分かりました。闘犬は崩れたピアノの下敷きになってしまっていたのです。
この時点で逃げればいいものの、犬好きでもあるステイシーは彼を救出してしまいます。再び襲い来るかと思われた闘犬ですが、しばらくステイシーのことを見つめたのちにどこかに行ってしまいました。
しかしその時、闘犬賭博界で伝説と謳われる存在であり、あの闘犬の飼い主でもある男「ブルー」が倉庫に近づいていたことをステイシーは知りません。
彼らがブルーの存在に気づいたのはウォーカーと共に倉庫を脱出しようとワゴンに乗り込んでいた時のこと。私用で倉庫に来ていたブルーは2人を見るなり、売上金泥棒だと確信して銃を乱射したのです。
これによってウォーカーは死に、ステイシーも腹部を撃たれて瀕死の状態にまで追い詰められるという最悪の展開を迎えてしまったのでした。
しかしそこにどこからともなくあの闘犬が姿を現し、元飼い主であるブルーの喉めがけて飛びかかります。何発もの銃弾をその身にぶち込まれようとも決して離れず、ついにはブルーを死に至らしめるのでした。
闘犬はブルーのもとを離れ、フラフラとステイシーのもとに。ステイシーは労うように彼の頭を優しく撫で続けます。
そして闘犬はそのまま旅立っていきました。
ステイシーはそれでもしばらく彼の頭を撫で続けたのですが、やがてその手は動かなくなりました。
感想
反闘犬、反虐待を描いた動物愛護物語
予告と本編で内容が違う!なーんてことがザラにあるB級映画。
観る本数を重ねていくと、予告を見ただけでも「ん…このシーン、きっと違う場面の切り貼りだな。」って分かるようになりますw
でも本作は…分からなかった。まさか王道クライム・アクションだと思ってた作品が、超アウトローな動物愛護物語になるとは…。
倉庫の外は警察が捜査をしており、中には凶暴な闘犬が徘徊…去るも地獄残るも地獄なステイシーたち強盗犯ですが、
早急に事態を解決しないとまずいにも関わらず「犬が好き?猫が好き?」「えー、俺は犬だなー。」なんて会話を呑気に繰り広げ始めるんですね。
しかも3人共犬好きで何故に犬が好きかまでしっかり話すもんだからストーリーの間延び感が半端ない。状況をちゃんと理解しているのかと一喝したくなります。
そんな杜撰極まりない導入から物語が更に犬中心に回り始めると、ラストでは闘犬の元飼い主であるブルーが登場。
こいつがまた相当なかませ犬で、過去の動物虐待の制裁を食らうように闘犬に噛みつかれて死ぬという…。
ちなみに主人公はそのかませ犬に受けた傷が原因でそのすぐあとに死ぬため、かなり情けない印象を持ってしまいます。(※実際に死んだのかは考察有り)
もう何なの…って気持ちでいっぱいになりながらEDを迎えました。

でもまぁ、そこで流れた「愛犬モリーに捧ぐ。」「この映画の収入の一部は闘犬撲滅に充てられます。」という文字を見て、監督はこの映画で動物虐待にNOを突きつけたかったのかなぁ~…と一応の納得は出来ました。
しかしわざわざアクション映画でやる必要があったのかは謎ですし、雑すぎる展開は無視出来ません…。
それにこんな豪華な俳優陣使っといて闘犬撲滅に回すお金はあったのかな…?と少し心配にもなりました。
ロリー・カルキンの今後に期待!
こんなよく分からない話ではありますが、先ほど話した通り登場人物のキャスティングにはかなりの力を入れていて、
アカデミー主演男優賞の最年少記録を持つエイドリアン・ブロディをはじめ、ジョン・マルコヴィッチやアントニオ・バンデラスなどの有名な役者たちを作品に起用されています。
しかし今回自分がいいなぁ~と思ったのは彼らではなく、強盗メンバーであり薬物中毒者のゲージ役を演じたロリー・カルキン。
彼については『ホームアローン』で知られる俳優のマコーレ・カルキン(今後マコーレ・マコーレ・カルキン・カルキンに改名するらしい…w)の弟ということしか知らなかったのですが、
本作では心優しい面を持ちながらも、薬物に溺れて犯罪に手を染めることでしか生きられなくなってしまった若者という繊細な役を熱演しており、
共感性に乏しい唐突なストーリー展開や短い出演時間にも関わらず、名だたる出演俳優たちにも負けない存在感を示していました。
これからの活躍に期待大の俳優ですね。
最後のシーンは夢?現実?
物語のクライマックスにて命の恩人であるステイシーを救うため、元飼い主のブルーを道連れに旅立っていった闘犬。しかしそんなステイシーも直前に受けた傷が重く、闘犬の頭を撫でながら床に倒れこんでしまいます。
しかし物語はそこで終わらず、浜辺に佇むステイシーの元カノが遠くから歩いてくる男性と黒い子犬を見つけるというシーンが最後に流れていました。
作中ではステイシーが「彼女とは子犬を一緒に飼おうと決めていた。」と話しているシーンがあったり、元カノに対し未だ好意を持っているステイシーをウォーカーが後押しするような会話があったりするため、
自分は最後のシーンをステイシーが死ぬ間際or死後に見た夢。もしくは最後の最後に最高のパートナーに出会えた闘犬とステイシーの晴れやかな心情を表したものだと捉えたのですが、
どうやらステイシーは生きており、ウォーカーのアドバイス通り元カノのもとに会いに行ったという考察も出ているようです。
根拠は終盤でカットインされたブルーの行動。倉庫に乗り付けたのと同じ車、服装で橋の下を通りかかった彼はそこで一匹の黒い子犬を拾うのです。闘犬の毛色は茶色であることから、ステイシー生存説の論者は
「子犬はブルーが倉庫に来る前に拾ったものであり、彼の車内に取り残されていた。あの後も生きていたステイシーが倉庫から脱出する最中にそれを発見して共に逃げおおせ、元カノに会いに行った。」
という展開だったのでは、と考えたようですね。でも自分としてはこの説、かなり現実的でないように感じます。
倉庫に乗り付けた車に子犬がいるというのはあくまで推測の域に出ませんし、カットインされた映像は闘犬とブルーの出会いの場面に見えます。それにあんなに衰弱していたステイシーに倉庫を脱出して警察の捜査をかいくぐるほどの余力があったとも思えませんしね。
ラストの浜辺のシーンで急に流れ始めた陽気なBGMは、確かにハッピーエンド感ありありでしたけど…w
評価
アクション映画の中に動物愛護色の強い内容を盛り込むという試みは確かに斬新。
でもだからといって面白いわけではなく、唐突なストーリー展開によってアクション性もメッセージ性も中途半端なものになっていたように感じました。
点数で例えるならば…
47点!!
といったところでしょうか。あまり高くはないですね(-_-;)
本作『バレット・ヘッド』は2019年3月13日よりGEOで先行レンタル開始、Netflixでは『キラー・ドッグ』というタイトル名でも配信中。まだ観たことがなく、気になった方は観てみるといいかも?
それでは今回はこのへんで。あ、本記事に関する感想はいつでもお待ちしておりますので気軽にどうぞ。ではでは!