女神の呪いは詩に乗せて…。『ミューズ 悪に堕ちた女神の魂』ネタバレ&感想レビュー

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こんにちは、とあるです!

 

今回お話しするのは、2018年11月14日からGEOで先行レンタルが開始された映画、

 

ミューズ 悪に堕ちた女神の魂

 

© 2017 MUSE FILM A.I.E. – CASTELAO PICTURES S.L. – FANTASTIC FILMS LIMITED – FRAKAS PRODUCTIONS SPRL – THE JOKERS FILMS SAS

 

です!!!

 

本作は『ミューズ』というタイトルで、新宿シネマカリテさんの特集企画カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2018などで上映されていたようですね。

 

ではまず作品のイントロダクションからどうぞ!!

 

この記事の目次

  1. ストーリー
  2. 予告動画
  3. ネタバレ
  4. 感想&レビュー
    1. ホラーとして観ると肩透かし…?
    2. ミューズ
    3. 主人公の表情はイイ
  5. 最後に

ストーリー

 

 

大学教授サミュエルは教え子の女子大生ベアトリスと1年以上交際していたが、彼女は彼の家の浴室で自殺してしまう。

それからサミュエルは夜な夜な女性が殺害される悪夢を見て苦しむようになるが、TVのニュースで“儀式殺人”と思われる事件が起きたことを知る。

その犠牲者リディアは自分が夢で見た女性で、サミュエルは“予知夢”を見たのかと悩む。サミュエルは同僚スーザンとともに“イマーゴ(心像)”という現象の謎を追う。

 

GEO ONLINEより

予告動画

 

 

ネタバレ

 

 

※この項を飛ばして感想&レビューが読みたいという方は、

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感想&レビューを読む

 

(ストーリーの項の続きから)

 

現場となった古い館に訪れたサミュエルは、そこで同じく夢を見て来たという女性レイチェルと出会います。

2人はそこで、裏に「白い輪 1968年」とメモ書きされた写真、ダンテの銘文の書かれた鉄球を見つけました。

 

館から帰ったサミュエルと合流したスーザンは、白い輪が聖ジュード大学の研究会の名前であることをつきとめ、その研究内容と過去の偉人たちの経験談に類似点を見つけました。

それはいずれもミューズを示唆しているという点でした。

 

ミューズとは招待、導き、欺き、罰、予言、情熱、秘匿を司る7人の女神のこと。

 

2人は当時白い輪で研究をしていた教授を調べて話を聞こうとしますが、ラウシェンを除く4人は全員異様な死を遂げていました。

ラウシェンの元を訪れたサミュエルは、彼からミューズに詩を操る能力があること、リディアもその1人“予言”であるという話を聞きます。

 

その予言の能力を使ってリディアはサミュエルに夢を見させ、ここまで誘導していたのでした。

 

家に帰ったサミュエルは一息ついて飼い猫のため餌を用意しますが猫は来ず、代わりに謎の少女が現れます。

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ミューズの一人招待である少女は明日の夜12時前に舘で見つけた鉄球“イマーゴ”を返せと言い、猫の死体を置いて去っていきました。

 

現在イマーゴはレイチェルが持っているため、翌朝サミュエルは彼女のもとを訪ねると、“イマーゴ”を貰い受けて返しに向かいます。

途中、ラウシェンから電話がかかってきてリディアからの手紙が何やら話してきますが、“イマーゴ”を返せばいいだけと考えたサミュエルはそれはどうでもいいと跳ね除けました。

 

約束の店には招待と、導きを名乗る女性がいます。

サミュエルは約束通り“イマーゴ”を返しますが、受け取った導きはそれを粉々にしてしまいました。

 

導きの話からサミュエルが渡したのは“イマーゴ”の殻であり、中身はレイチェルがまだ持っていることがわかります。

サミュエルは彼女のもとに引き返しました。

 

家に着いたサミュエルは彼女の異変に気付きます。

サミュエルの留守中、息子がミューズの1人欺きに攫われたという話をするレイチェルは、加えて自分自身も情熱のミューズだということに気付いたと言い、

 

出産禁止の掟を持つミューズの中でそれを破り子どもを産んだことや、その罰として“イマーゴ”を奪われただの人間として暮らしていたこと、リディアだけはレイチェルの味方であり“イマーゴ”を取り戻してくれたものの、それがバレて館で粛清されたことなど、

 

自身の過去や事の詳細を語ると、最後にミューズによるすべての行為を止めさせるには全てのミューズとその命を共有している秘匿を殺すしかないと言いました。

 

しかし秘匿は常に隠れていてレイチェルでもその顔を見たことがないそう。

サミュエルは、ラウシェンの電話にあったリディアからの手紙に何かヒントがあるかもと考え、もう一度彼のもとを訪れます。

 

サミュエルはラウシェンの舘で詩の書かれた手紙を見つけると、その解読のためにスーザンに会いに行きますが、部屋に入った時、彼女はミューズの詩の呪いによって自らの肉体を貪っていました。

 

サミュエルはレイチェルに救急車の手配を頼むと、彼女はその手配に向かいますが、何故かすぐに戻ってきて私の魔力で癒すと言い始めました。

治療の間は別室で待機していたサミュエルですが、ふと見た窓の外に救急車を待つレイチェルの姿があるのに気付きます。

 

「しまった!」と声を荒らげ、スーザンの部屋に向かう途中でサミュエルは欺きと出会いました。

スーザンはレイチェルになりすました欺きによって殺されてしまったあとでした。

 

レイチェルはスーザンが死の直前に遺していた「裏側の世界」という言葉が何を意味するのか考えていました。

ふと持っていたリディアの手紙の裏返すと、そこにボードレーン精神科病院1007号室と書かれていることに気付きます。

 

手紙に示された病院の部屋に入った2人は扉に「永遠に愛すると誓って。」と書かれたロッカーを見つけました。

 

サミュエルはその言葉がベアトリスがその命を絶つ前に言った言葉と同じだったために、ハッとして慌てて扉を開けます。

すると中には自身の顔を映した鏡がありました。

 

それを見たレイチェルは、秘匿が彼を隠れ家として潜んでいることに気付きました。

彼女は病院の設備で輪っかを作ると、サミュエルの肉体から秘匿を引き剥がします。

 

しかしミューズの足枷となるその輪っかの中に秘匿を押し込んだ時、残りのミューズたちが2人の企みを阻止するためにレイチェルの息子を人質として連れて、踏み込んできました。

 

秘匿を殺さないとミューズの悪事は止まらない、しかし殺すとミューズは全員死ぬ。

情熱のミューズである自分も含めて。

幼い息子は母が死ぬところを見る羽目になる…とレイチェルは思考を巡らせ、サミュエルにナイフを託します。

サミュエルもベアトリスと同じ容姿の秘匿を見て、またレイチェルの思いを感じて躊躇いますが、秘匿の喉を掻き切りました。

 

ミューズは全員死に、サミュエルとレイチェルの息子だけが残りました。

 

サミュエルは彼を引き取り、家族として共に暮らし始めました。

 

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感想&レビュー

 

ホラーとして観ると肩透かし…?

 

本作はGEOのジャンル分けとしては大きくホラーとして分類されていて、店内アナウンスでは少し細かくホラーサスペンスとして紹介されていました。

 

でもホラーとして観た場合、少し肩透かしを食らう作品のように感じます。

 

びっくりさせるようなシーンやゾクゾクくる恐怖というのは少なく、主に主人公に起きた現象からその謎を解いていく展開の方が強いので、ホラーテイストなサスペンスと考えて観るのがいい作品のように思いました。

 

 

生理的な恐怖ってありますよね。何らかの集合体や、左右対称のオブジェ、または虫などもそれに当てはまると思います。本作ではその生理的な恐怖を感じさせる素材として、ゴキブリがたびたび登場していました。

 

でもその登場回数があまりにも多いので何かの伏線なのかとも思っていましたが、そんなこともなくですね、

 

怖さ欲しいな…とりあえずゴキブリ置いとくか。

 

というような粗末な使い方でした。登場させるなら、一つのシーンに絞った方が印象的に使えたような気がします。

 

ミューズ

 

ミューズと言って思い出すのは、ギリシャ神話に出てくる文芸の女神の総称ムサ。ミューズはその英語読みですね。

 

また地上の詩人たちはミューズからのインスピレーションを受けて詩を生み出すという逸話もある通り、ミューズらは詩を扱う神で、カリオペは英雄叙事詩、クレイオは歴史、エウテルペは抒情詩、タレイアは喜劇、といったようにそれぞれに司る分野がありました。

 

そうした話を踏まえて本作を観てみると詩を扱うという点や、それぞれに招待、導き、欺き、罰、予言、情熱、秘匿といった司る分野がある点など、ギリシャ神話のミューズから発想を得たと思われる点が多くあるように思います。

 

しかし、発想を得てさらに面白くするならまだしも、ストーリーに合わせて司る分野を後から決めたのかミューズのキャラ設定がいびつなように感じてなりませんでした…。

 

予言は夢を見させて主人公を誘導したりと導きに似た働きをしていますし、他6人が行為を司るのに対して情熱だけ感情であることなどがその理由に挙げられます。

 

招待も本当に主人公を招待をしに来ただけですし、キャラ設定がしっかりしてるのは罰と欺き、秘匿くらいなように思いました。

 

主人公の表情はイイ

 

作中でのサミュエルは飼い猫を殺されたり、同僚を殺されたりと散々な出来事が続くのですが、そういうシーンでのサミュエル役の俳優エリオット・コーワンの表情は良かったなと思います。

 

八の字眉毛でタレ目な彼は、もともと困った顔や悲しそうな顔などの表情が作りやすそうではあるのですが、演技力によってそれの表情がさらに映えており、

 

恐怖に駆られたり、絶望に打ちひしがれている時のシーンはサミュエルの心理状態がよく伝わってくるように感じました。

 

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最後に

 

感想&レビューの項でお話しした通り、本作は自分にはハマらなかったです…。

 

が、ところどころに良さは会ったように感じます。設定周りや見せ方を変えたり、ブラッシュアップしたらまだいい評価ができたかもしれません。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

とある

ミューズについて調べていた教授ラウシェンを演じたのは、

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のエメット・ブラウン博士でおなじみ、クリストファー・ロイド!

かなりお年を召したように見えるものの彼の演技は健在でした。

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