ネタバレ&感想!映画『ホスティル』形を変えて巡り合う愛に…感動。

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こんにちは、とあるです!

 

今回お話しするのは、2019年2月6日よりGEOで先行レンタルを開始した映画

 

HOSTILE ホスティル

 

©French Post Apocalyptic Film

 

です!!!

 

映画祭17部門受賞、65部門ノミネートを謳う本作。

 

しかしその映画祭というのがヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭や、ブエノスアイレス ・ロホ・ サングレ国際ファンタスティック映画祭など聞いた事のないものばかりで、借りる前から心配に…。

 

でも多くの映画祭で最優秀作品を取ってるから…やっぱり良作なのかな?と思う気持ちもあり、悩むのはやめて観てみることにしました!w

 

なお同日より、とある農場に監禁された宇宙人をもとに繰り広げられるSFスリラー『アブダクション』もGEOにて先行レンタルを開始したので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

 

ネタバレ有の感想は当ブログでもまとめていますので、こちらもぜひ読んでみてください!

 

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kanpyomaki.com
2019.02.08

 

ではさっそく作品情報や予告動画からどうぞ!

 

この記事の目次

  1. ストーリー
  2. 予告動画
  3. スタッフ・キャスト
    1. スタッフ
    2. キャスト
  4. あらすじ・ネタバレ
  5. 感想
    1. 86分の名作だ!
    2. カメラワークが面白い!
    3. 名優ハビエル・ボテット
    4. アクションではない
  6. 評価

ストーリー

 

 

爆発的な伝染病によってわずかな人類だけが生き残った地球。生存者たちは過酷な状況下で食料とシェルターを求めてさまよっていた。

廃墟と化した街へと車を走らせ、物資や食料を探していたジュリエットは、ベースキャンプに戻る途中で車が横転。足を骨折し身動きが取れなくなった彼女は荒野の真ん中でひとり取り残されてしまう。

やがてあたりが夜の闇に包まれ、ジュリエットは人間ではない未知の「何か」が近づいてくる気配を感じ……。

 

映画.comより

 

予告動画

 

 

スタッフ・キャスト

スタッフ

 

監督、脚本:マチュー・テュリ

製作:ザビエ・ジャン

撮影:バンサン・ビエヤール=バロン

編集:ジョエル・ヤコベッラ

 

キャスト

 

ジュリエット:ブリタニー・アシュワース(『死霊院 世界で最も呪われた事件』)

ジャック:グレゴリー・フィトゥーシ(『漆黒の闇で、パリに踊れ』)

クリーチャー:ハビエル・ボテット(『REC/レック』シリーズ、『MAMA』)

 

※太字=役名、細字=俳優名

 

あらすじ・ネタバレ

 

※この項を飛ばして感想を読みたいという方は、

下のボタンを押してください。

 

↓↓↓↓↓

 

感想の項を読む

 

 

豊かな文明は謎の病の流行によって崩壊を遂げ、わずか2000人程にまでその数を減らした人類は、謎のクリーチャーの襲撃におびえながらもたくましく生きています。

 

ジュリエットはキャンプに残した仲間たちのために物資や食料を確保しようと、荒野の中で一人、車を走らせていました。

 

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しかしその最中に車内にあった亡き夫の写真が風によって飛ばされてしまうと、彼女はハンドル操作を誤り、気がつくとジュリエットは横転した車の中で足を折る大ケガを負ってしまいます。

 

すでに日は暮れ、辺りは夜の闇に包まれています。やがて一体のクリーチャーが彼女のもとに歩み寄ってきました。

 

生存は絶望的。しかしジュリエットはクリーチャーによる幾度もの襲撃にも耐え、通信機を修理してはキャンプの仲間にも連絡を取ったりと決して諦めません。

 

そこにはかつて夫との間に交わしたある約束があったのです。

 

夫であるジャックとの出会いは、彼の催す展覧会でナンパされたことが始まりでした。とはいえその思いは決して軽いものではなく、当時非行少女だったジュリエットを更生の道へと歩ませようとするなど真摯なもの。

 

そんな彼に惹かれて交際始めた2人は、やがて結婚することとなり、家を持つことに。

 

しかし教養がなく、読み書きが苦手なジュリエットは妻としての生活や、やがて子どもを産んで母になる可能性に不安を覚えます。

 

ジャックは彼女の変化に気づき、彼の母が教えてくれたという笑顔の魔法をジュリエットにかけました。それはただ顔を優しく撫でるというものですが、ジュリエットはふふっと笑い、笑顔に。

 

いつしかジャックとの生活は彼女にとって安らぎと幸せをもたらすものになっていきましたが、その時間は長く続かず、流産という悲しい出来事から二人の関係に亀裂が生じ始めていきます。

 

ジュリエットはしっかりと産んであげられなかったことを悔い、不安だったのに無理強いした結果だと、献身的だった彼を責めてしまいました。

 

それにはさすがのジャックも怒り、そのまま互いの溝は埋まることなく、

「一度距離を置いて頭を冷やしたい。」

と別れを告げられるのでした。

 

怒りや悲しみから知り合いのバーに赴き、何杯も何杯も酒を流し込むジュリエット。テレビではニューヨークが何らかの化学兵器によって攻撃されたというニュースが流れています。そんな時、彼女のもとに病院から1本の電話がかかってきました。

 

電話を切るなり慌てて病院に駆け込んだジュリエットは、そこで化学兵器の被害に遭って衰弱したジャックと対面します。

 

声帯が焼けてしまい話せなくなった彼はホワイトボードを用いて、

「愛してる。」「決して諦めるな。」

という文字を見せてきました。

 

そしてそれが彼との最後の会話となりました。次にジュリエットが病室を訪れた際、ベッドは片付けられていたのです。

 

ジュリエットは彼が遺したこの約束を守り、荒野の中でたくましく生きる女性へと成長していったのです。

 

その後、ジュリエットは救援の望みが絶たれたあとも懸命に戦いぬき、ついにはクリーチャーに2発の弾丸を撃ち込みました。

 

クリーチャーはその場に倒れ込み、ジュリエットも疲れからか気を失ってしまいます。

 

ふと目覚めた時、あたりは既に明るくなっており、太陽はもぞもぞと動くクリーチャーの姿を照らしていました。

 

しかしジュリエットは怪我と疲れで体に力も入らず、すでに起き上がってこちらに来るクリーチャーをただただ見つめることしか出来ませんでした。

 

するとクリーチャーはジュリエットの体に弱々しくのしかかると、恐怖に引きつった彼女の顔を優しく撫でます。

 

それはあの日、ジャックがかけてくれた笑顔の魔法と同じでした。

 

ジュリエットはハッとします。そう、そのクリーチャーは化学兵器の影響でおぞましい姿へと変貌を遂げてしまったジャック本人だったのです。

 

しかし動く力もない2人は互いを抱きしめ合うことしか出来ません。救援が来ると、きっと彼は撃ち殺されてしまうでしょう。

 

そう考えたジュリエットは彼の頭ごと、自らの頭を撃ち抜くのでした。

 

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感想

86分の名作だ!

 

良かった…これは観てよかった…。

 

本作はポストアポカリプス(黙示録の後を意味する、文明が退廃した後の終末的な世界観)な現在にジュリエットの過去を断片的に挿入した展開となっています。

 

時系列を直せばなんてことはないあっさりとした話なのかもしれませんが、このセンスある観せ方によって作品の質がグンとUP!

 

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観ている側に多くの“謎”を与え続けながら、過去と現在の物語が交差するラストに用意された“答え”に深い感動を覚える仕上がりとなっていました。

 

86分という短い時間でも、アイデアと工夫によってここまで深い物語が描けるんですね…数々の賞を取るのも分かるなぁ。

 

正直、あまりにもマイナーな映画祭の賞だったので、モンドセレクションみたいに応募したら9割が賞取れる映画祭なんじゃないかとか変に勘繰っちゃいましたが、これは間違いなく実力ですw(ごめんね、ホスティル…)

 

短い時間でサクッと、でもストーリーは楽しみたいという方にはうってつけの映画だと思いました!

 

カメラワークが面白い!

 

僕が観ていていいなぁと思ったのは、トレーラーに篭ったクリーチャーとジュリエットが戦う序盤のシーン。

 

アクション映画だったら…まぁ普通はクリーチャーとの壮絶な戦いに焦点を当てることが多いと思うのですが、本作ではクリーチャーの姿を一切映さずにトレーラーの外側を360度ぐるりと映すだけ。

 

しかしそれでもガタガタと軋む車体や飛び散る血、割れるガラス、叫びなどで中の凄惨さは怖いほどに伝わってくるのです。

 

中盤での横転したトラックの中でクリーチャーの襲撃を防ぐシーンといい、本作のカメラワークは少ない予算でも最高のパフォーマンスをするために一役買っているように思いましたね!

 

名優ハビエル・ボテット

 

皆さんは俳優のハビエル・ボテットさんをご存知ですか?

 

 

実はこの方、マルファン症候群という先天性の難病を患っていながらも、2メートル4センチの長身に45キロの体重を活かし、『REC/レック』シリーズや『MAMA』などでの幽霊やクリーチャー役、当ブログでも扱った『スレンダーマン 奴を見たら、終わり』のスレンダーマン役などで活躍されている俳優さんです。

 

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kanpyomaki.com
2019.02.05

 

そんなハビエルは本作にお得意のクリーチャー役として出演しており、細長い手足を誓った独特の奇妙な動きは健在でした!

 

クリーチャーという非現実的な存在をあたかも実際に存在するかのようなリアリティある演技で表現する彼、今後の活躍も要チェックです!!

 

アクションではない

 

※これは本作自体の感想ではなく、レンタルでの本作の扱いについての…まぁいわば愚痴ですのであしからず。

 

本作は日本での劇場公開もされていたようなのですが、僕が知ったのはGEOの広告が最初。僕と同じくGEOのレンタルで知って観たという方はそのジャケットと中身の違いに驚いたかもしれませんね。

 

©French Post Apocalyptic Film

 

ここで本作を知ったという方のために説明しておくと、GEOはこのようなジャケットで取り扱っているんです。この記事の最初に載せたものと比べると、かなりアクション性を売りにしたものになっていますよね。

 

初めて知った時は、宇宙人が檻に捕まったジャケットで同日より先行レンタルである『アブダクション』の方に目が向いて、『HOSTILE ホスティル』はよくあるアクションだろうなーと完全にノーマークでした。

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ところが一応借りて観てみたら、こっちの方が面白いじゃないの!!となった訳です、僕は。でもアクションを期待した方はどうなんでしょう…。

 

内容としては皆さんにもぜひお近くのGEOの店舗か宅配サービスだとでレンタルしていただきたいと自信を持って言える作品ですが、こういう販売戦略には疑問を呈さずにはいられません…。

 

正直、レンタルDVDショップにおけるアクション映画の売れ行きは他のジャンルに比べてもでかいのですが、だからといってこの作品をアクション映画として売り出すのは間違い…。

 

利益を求めた安直な考えだなぁと思いましたね(-_-;)

 

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評価

 

内容としてはあっさりした作品ですが、ストーリーやカメラワークの観せ方に工夫を凝らして常にワクワクを与え続けてくれた本作。最後にはじわっと暖かい気持ちになりました。

 

86分でもいい映画って作れるんだなぁ…。

 

販売戦略と作品の中身の違いには驚かされたものの、肩透かしなどではなく期待以上のものに仕上がっていました!

 

本作を点数にして評価するならば…ズバリ…

 

とある

84点!!

 

いやぁ~、久しぶりにGEOはいいものを先行にしたよ!!観てよかったと思った!うん!

 

 

ではでは!

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