【ネタバレ感想】映画『ポラロイド』:命をも奪い撮るカメラ

【ネタバレ感想】映画『ポラロイド』:命をも奪い撮るカメラ photo 0

原題:Polaroid 製作:2019年 アメリカ (C)2019 DPC SUB 1A1, LLC

このカメラは、ひとの命をも奪い撮る。リメイク版『チャイルド・プレイ』の監督にも抜擢された、ラース・クレヴバーグ監督初の長編ホラー、

今回のブログではそんな、映画ポラロイドを観ての感想を載せています。

ホラー映画ビギナーにはもってこいな作品でした。

※以降は作品紹介や簡単なあらすじ解説、ネタバレ要素ありの感想を綴っています。

トータル満足度:5.5











評価 :5.5/10。

ストーリー「2.5」/演技「3.0」/企画・アイデア「2.5」/演出(映像・音楽など)「3.0」/エモーションの震度「2.5」

※満足度・5つの内訳の見方と基準

【ネタバレ感想】映画『ポラロイド』:命をも奪い撮るカメラ photo 1

この記事の目次

  1. スタッフ&キャスト
    1. 監督
    2. 脚本
    3. キャスト/役名
  2. 予告編(字幕版)
  3. ストーリー
  4. 感想
    1. テンポは良いが、後半失速…
    2. ポラロイドカメラの描写にミスありか?
  5. Next コレ観る? 関連作品ピックアップ
    1. 特集:リメイク後も人気なホラー映画シリーズ

スタッフ&キャスト

監督

  • ラース・クレヴバーグ
    監督作:映画『チャイルド・プレイ』(2019

脚本

  • ブレア・バトラー
    担当作:映画『ヘル・フェスト』(2018年)

キャスト/役名

  • キャスリン・プレスコット/バード
    役どころ:女子高生、アンティークショップ店員
    出演作:映画『僕のワンダフル・ジャーニー』…クラリティ・ジューン/CJ役
  • タイラー・ヤング/コナー
    役どころ:バードの想い人
  • サマンサ・ローガン/ケイシー
    役どころ:バードの幼馴染
  • ミッチ・ピレッジ/ペンブローク
    役どころ:保安官
  • グレイス・ザブリスキー/レナ・セイブル
    役どころ:謎の老婆
  • その他のキャスト:ダヴィ・サントス/ケイティ・スティーブンス/キーナン・トレイシー/プリシラ・キンタナ/ハビエル・ボテット

予告編(字幕版)

ストーリー

アンティークショップで偶然手に入れた年代モノのポラロイドカメラ。SNS世代の高校生バードたちはシャッターを押せば写真が出てくるその“新感覚”なカメラに夢中になる。しかしその後、撮影された友人が次々と悲惨な死を遂げていく。死の順番とその法則。被写体の傍に必ず写り込む不可解な<影>。連鎖する悪夢の元凶がこのカメラにあることに気付いたバードだったが、自らも写真に写り込んでいることが発覚し―。

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ラスト・結末までの簡単なネタバレ解説

同級生にいじめられ、バイト先の骨董品店に篭もりがちなカメラ好き女子高生バード。ある日、同僚タイラーから中古のポラロイドカメラ“SX-70”を譲り受けた彼女は嬉しくなって彼を被写体に試し撮りを行い、その晩のパーティーでも片想いの相手コナーやデビン&ミーナのカップル、幼馴染ケイシーらの集合写真を撮影します。

しかし会場を訪れたペンブローク保安官の話でタイラーの死亡を、翌日にはカメラで自撮りをしていたデイヴリーの死亡を知り、バードはカメラが呪われているのではと考えるように。

ふと現像された写真を見てみると当初タイラーの写真に映っていた人型の影が集合写真に移動していたため、次に狙われるのが彼らだと確信したバードは事の詳細を皆に告白。初めは信じなかった皆も後に協力して呪いの解除に挑みますが、その間に1人でいた所を悪霊に狙われたミーナやデビンが命を落としてしまいます。

しかしバードたちは諦めずに行動を続け、ついにはカメラケースに刻まれた“RJS”の文字から学生3人の拉致殺害犯ローランド・セイブルに辿り着くのでした。

ペンブローク保安官には咎められましたが、ローランドの妻である老女レナの住む家へ話を聞きに赴くバードたち。すると彼女からカメラの持ち主は娘のレベッカで、その娘は同級生らの壮絶な虐めで首を吊ったこと。復讐で事件を起こした夫は最後の1人を殺す前に警察に撃たれて亡くなったことを聞かされます。

バードはその後、生き延びた1人の情報を求めてコナーたちと夜の学校に忍び込みますが、卒業アルバムを見て分かったのはその人物がペンブローク保安官であったことでした。

その後、過去を暴かれまいとして後を尾けていたのか、ペンブローク本人が3人のもとにやってきます。バードは悪霊にペンブロークを襲わせようと持ってきたポラロイドカメラで撮影しますが、彼の口から語られたのは事件の真実でした。

当時、彼らはローランドの行う性的虐待を止めようとして返り討ちに遭い、彼女はその重責で命を絶ったと言うのです。レナの証言は妄想から生まれたものでした。

暗い校舎内に実体を現した悪霊がやってきます。ペンブロークは必死に抵抗しますが、悪霊が床に落ちていた彼の写真を拾い破くと、現実世界の彼も裂けて死んでしまいました。

逃げ惑う中でコナー、ケイシーたちとも散り散りになってしまうバード。集合写真の撮影者であった彼女も“窓の反射”という形で写り込んでいたために悪霊の襲撃に遭います。

しかしバードはローランドにとっての最期の場所、写真現像用の暗室で悪霊と交戦すると、その姿をポラロイドカメラで撮影。現像された写真には自身の小指や薬指も映っていましたが、痛みを堪えてクシャクシャに丸め燃やすと、ローランドの悪霊はこの世から消滅するのでした。

後にコナーやケイシーとは再会出来たバードですが、亡くなった仲間たちは帰ってきません。彼女はこのポラロイドカメラが二度と使われぬよう、湖に投げ捨てるのでした。

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感想

テンポは良いが、後半失速…

このブログ映画鑑評巻を以前から読んでくださってる方は知ってるかも知れませんが、実は自分、

主人公はティーンエイジャーでキーアイテムはポラロイドカメラ、そしてそれで撮られた人は死ぬという、

まんま本作ポラロイドと同じようなテイストのロシア映画シャッター 写ると最期という作品を以前鑑賞し、ブログに書いたことがあるんですよね。

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それなら『ポラロイド』の醍醐味ほとんど味わってんじゃん…と思われるかもしれませんが、やはり観てみると両者には違った面白さがあり、退屈はしませんでした。

シャッター 写ると最期』はコメディホラーポラロイド』は純ホラーって感じですかね。自分は本作の方が好きかな~。

ピンポン玉が階下に落ちる「カツン、カツン…」という音を巧く使って、まだ作品に入り込めてない鑑賞者をも物語に誘い込むプロローグに始まり、

その後に続く主人公バードの物語でも序盤、中盤…とフルスロットルで加速していくホラーシーン。

曰く付きのポラロイドカメラで撮られた人を襲う霊は「そこに“何か”が居る(生唾ゴクリ)…ホッ、居な…いや、居たァァァ!!!」ってな手垢のついた手法でばかり現れるけど、

病室だったり独房だったりといった様々なシチュエーション、サクサクと小気味よく進む物語のテンポの良さで、不思議と中だるみを感じない作りになっていたように思いました。

ですがドキドキハラハラ…ビクッ!が終始徹底されているホラーはやっぱりイイなぁとは思うと同時に、終盤での失速が目に余ったのも事実。

自らが写った写真を霊に破られることで自身の体も同じように裂けるという殺され方は終盤大詰めの状況では少しコミカル過ぎて気が抜けるように感じたし、

その部分のCGも安っぽく、イッキにB級臭さが目立ってきてしまったのが勿体ない…。

【ネタバレ感想】映画『ポラロイド』:命をも奪い撮るカメラ photo 2

霊を演じたのは以前、このブログでも扱った映画スレンダーマン 奴を見たら、終わりでスレンダーマン役を演じたハビエル・ボテットだけど、

まるで人を呪い殺すような雰囲気を醸し出していた老女役グレイス・ザブリスキーの前には小物感が否めませんでした…。

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霊に対して割と理屈で対抗していく展開にはフフッとなるし、割と王道な話にも満足な自分でしたが、そこは残念に感じちゃいましたね。

ポラロイドカメラの描写にミスありか?

ホラーシーンについては王道のビビらせ方だけど良かったって感想が自分の感情の大半を占める映画ポラロイドですが、

作中に登場するポラロイドカメラ“SX-70”に設定上のミスのような描写がなされていたのが気になりました。

キュイーーーーーンというチャージ音、そして焚かれるフラッシュ。現像された写真にはそこに写った人に死をもたらす影の姿。

本編で最も印象的なシーンの1つですが、ここは自分もブロガーの端くれ、そして一映画好きとして情報収集していたところ“あること”が分かったんです。

実はこの“SX-70”にはフラッシュ機能が搭載されていないんです!

今でこそ外付けストロボの販売がされているようですが、予告動画を観直してみてもそのような存在は確認出来ず…。

(C)2019 DPC SUB 1A1, LLC

これが「ホラー映画としてアンティークなアイテムを効果的に使いたい!」といったラース・クレヴバーグ監督なりの工夫ならいいですが、

それもそれでポラロイドカメラに精通する主人公が異常性に気づかない理由を説明するには至らないし、やっぱり監督のミス…なのかなぁ。

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リブート版チャイルド・プレイの公式サイトを覗く限り、彼は“細部にまでのこだわりで有名”との評価を受けている人物のようですが……ムムム。

またこれはミスではないのですが、亡くなった父親が新聞記者であったという設定を絡めもせずに、

ラストでは異常性を秘めていたカメラを何処ぞとも知らぬ湖に投げ込むという何の捻りもない結末落ち着いていた脚本にもムムムとなりました。

数年後、根暗だった主人公は父のようにスクープを追いかける記者となった。あの時のカメラは真実を見つめるための1つの戒めとして、今も手元に置いている

…みたいな話の膨らませ方も出来たんじゃないかなー?と思います。良くも悪くも何も考えずに観られるホラー映画って色合いの強い作品でした。

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(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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予告編はこちら(下に開きます)

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予告編はこちら(下に開きます)

※全画面ボタンを押すと、よりワイドな画面サイズで視聴できます。

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