【ネタバレ感想】映画『シン・ランペイジ 巨獣大決戦』:実質的にはワニVSクモ

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原題:巨鳄岛 英題:Crocodile Island 製作:2020年 中国 (c) 2020 iQIYI All Rights Reserved.

不時着した無人島は巨獣たちのナワバリ?幾多もの死地を潜りぬけ、島からの脱出を目指すサバイバル・パニック・アクション……

今回はそんな『シン・ランペイジ 巨獣大決戦』という作品を観ての感想です。

ジャケット+邦題の元ネタである『ランペイジ 巨獣大乱闘』は2018年の作品にもかかわらず、いまになって寄せていく気概と、相応に高いジャケクオリティ…そこに心惹かれるような方なら鑑賞するのもアリかと。

個人的には巨大ワニとの最終決戦で決め手となる武器、そこに吹きだしてしまいました。

※以降は作品紹介や簡単なあらすじ解説、ネタバレ要素ありの感想を綴っています。

トータル満足度:4.5







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評価 :4.5/10。

ストーリー「2.0」/演技「2.5」/企画・アイデア「2.5」/演出(映像・音楽など)「2.0」/エモーションの震度「2.5」

※満足度・5つの内訳の見方と基準

この記事の目次

  1. スタッフ&キャスト
    1. 監督
    2. キャスト/役名
  2. 予告編(字幕版)
  3. ストーリー
  4. 感想(ネタバレ要素あり)
  5. Next コレ観る? 関連作品ピックアップ
    1. 特集:人気作にあやかれ!パクリ邦題のニューエイジシリーズ

スタッフ&キャスト

監督

  • シシング・ユエ
  • サイモン・チョウ

キャスト/役名

  • ロー・ガーリョン/リン・ハオ
    役どころ:リン・イーの父親、元軍人
    出演作:映画『キョンシーVSくノ一』…チャンチー役(主演)

  • ピンイン・リアオ/リン・イー
    役どころ:リン・ハオの娘、チャン・ジエの彼女
  • ビンシャン・ウォン/チャン・ジエ
    役どころ:リン・イーの彼氏
  • ウェイ・ダン/リー・ジー
    役どころ:リー・ジンジェンの夫
  • フー・シュエ/リー・ジンジェン
    役どころ:リー・ジーの妻、妊婦

予告編(字幕版)

ストーリー

飛行機事故で無人島に不時着した男女。そこに突如現れたのは、核実験・放射性廃棄物の影響により巨大化、凶暴化した怪獣たち!怪獣たちは、人間に次々と襲い掛かり犠牲者は増えていく。銃や、手榴弾で応戦するが、強靭な体に変異した怪獣たちには効かない。怪獣だらけの島で、なすすべもなく逃げ惑う人間たち。彼らがやがて知ることになる、島の驚くべき秘密とは!?

AMGエンタテイメント 映画『シン・ランペイジ 巨獣大決戦』紹介ページ

ラスト・結末までの簡単なネタバレ解説

島への着陸後、巨大ワニや巨大グモに襲われ、散り散りとなった生存者たち。

多くの犠牲が出たものの、リン・ハオ、リン・イー、チャン・ジエ、夫を渦中に亡くしたリー・ジンジェンらは森のなかで壊れた通信機を見つけ、修復。捜索隊との通信を成功させる。

あとは開けた場所で助けを待つのみ。一同はホッと胸を撫で下ろすものの、なんと突如現れた巨大ワニによって、リン・イーがねぐらへと連れ去られてしまう事態に。

リン・ハオとチャン・ジエはリン・イーを取りまく関係のなかで睨みあっていたが、今回ばかりはそうもいかない。協力して彼女を救いだすと、リン・ハオは巨大グモからいでいた脚でもって巨大ワニの腹に一太刀。みごと討伐にも成功するのだった。

夜が明けて、島に捜索隊のヘリがやってくる。彼らは助かったのだ。

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感想(ネタバレ要素あり)

(c) 2020 iQIYI All Rights Reserved.

シン・ランペイジ 巨獣大決戦

ドウェイン・ジョンソン主演の本家『ランペイジ 巨獣大乱闘』に登場していたのがゴリラ、ワニ、オオカミであったのに対して、本作に登場するらしきはワニ、クモ、ワシ。

「世間ではそれを“スケールダウン”と呼ぶのでは?」との思いを抱かなくもないが、実際のところは「ワシが出ない」という現実で想像を下回ってくれる、すばらしい映画となっていた。

なんというか、ハズレも入っているガチャを承知で引いたらアタリが出たのに、そのアタリ自体がしょうもなかったときのような虚しさだ。

バードストライクの被害により、未知の島へと不時着してしまった旅客機。突如、現れた巨大ワニから逃れるままに森の中をさまよっていた乗客たちは、何匹もの巨大なクモに襲われて……

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彼らにとっては、まさに踏んだり蹴ったりの災難な状況であろう。しかし、観ている側としては、それがいまいち伝わってこない。

伝わらないどころか、この島の生物分布はワニとクモだけなのかとか、島に駐留していた部隊の遺物から「生き物の巨大化には放射能が関係していた」とわかったのちにも、やはり影響を受けるのはワニとクモだけなのかとか、そんな余計なことばかりが脳裏をよぎっていく。

やはり、見せ方というのは大事だ。CGが背景から浮いているうえに、あんなペリカンみたいに人間を鵜呑みにするワニなんぞは誰も見たくない。ワニならワニらしく、かぶりついて、ひきちぎって、血みどろべっちょで猛っている姿が見たい。

クモについても足先で突きさす攻撃しか能がないのなら、くちばしのあるワシに役割をくれてやったほうがはるかに見栄えもいい気がする。

というか、ロケーション。ロケーションだけはほんとにもう、どうにかしてください……

ドラマとかによくある、沈鬱なムードのときには雨が降るというやつ。このシーンをみると「やっぱ大事だったんだなぁ…アレ」と、その重要さをあらためて認識させられる。

(c) 2020 iQIYI All Rights Reserved.

すぐ後ろにまでワニが迫っているというのに、この緊迫感のなさ…まるでフリー素材のような構図と明るさだ。

©フリー素材サイト「ぱくたそ」

この心臓に疾患のあるどクズ、キャラとしては高橋英樹と津田寛治を8:2で割ったような顔のリン・ハオや、その娘リン・イーたちメインの人物よりも数倍は立っていたと思うので、ここの見せ方は悔やまれるところだった(けれど、なんか笑顔にもなれた)

内心(きっと見せてくれるだろうな…)と思っていたものを見せてもらえない。そのダメージはけっこうデカい。

クライマックスでは、森の中でクモから捥もいできていた脚を太刀代わりにワニの腹を掻っさばく…という、生物学的下克上の展開を見せてくれるが、それでも裂けた腹は映されない。

このスパイダーブレードだったり、心臓に疾患のあるどクズだったり…ちょこちょこと不思議な持ち味のある映画だっただけに「もっともっと見せてくれ!」という不満の募る内容だった。

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予告編はこちら(下に開きます)

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