原題:The Driver 製作:2019年 タイ ©K.A.O.S., an Entertainment Co., Ltd.
ケイン・コスギ主演『鉄拳 Kazuya’s Revenge』で日本産ゲームの実写化経験もある、ウィッチ・カオサナヤンダ監督の作品『アンデッド・ドライバー 怒りのゾンビロード』を観ました。
この映画が気になっちゃうひとって、脳を犯されてグギガガ言いながらも残った理性でシフトチェンジするゾンビが観たいって方々だと思うんですけど(自分がそう)
わりとそういうのは無く…無くというか皆無で、しっとりとした家族ドラマに舵を切った作品となっておりました。
リビング・ドライバー 慈しみのファミリーロードってな作風でもヨシ!という方は観てみるのもいいんじゃないでしょうか。
以降、作品データと、簡単なあらすじ解説。
感想は本作をすでに鑑賞された方向けの内容です。
トータル満足度:4.0
⭐⭐⭐⭐

評価 :4/10。
ストーリー「2.0」/演技「2.0」/企画・アイデア「2.0」/演出(映像・音楽など)「1.5」/エモーションの震度「2.0」
※満足度・5つの内訳の見方と基準
この記事の目次
- スタッフ&キャスト
- 監督・脚本
- 脚本
- 主なキャスト/役名
- 予告編(字幕版)
- あらすじ
- 感想(ネタバレ要素あり)
- 1本の映画としてペラい
- Next コレ観る? 関連作品ピックアップ
- 特集:質より量! 物量・オブ・ザ・デッドなゾンビ映画たち
スタッフ&キャスト
監督・脚本
- ウィッチ・カオサナヤンダ
監督作:映画『鉄拳 Kazuya’s Revenge』(2014年)
脚本
- スティーブ・ポイエー
担当作:映画『Two of Us(原題)』(2020年)
※監督はウィッチ・カオサナヤンダ
主なキャスト/役名
- マーク・ダカスコス/ザ・ドライバー
役どころ:一家の父親。コミューンの用心棒。
出演作:映画『ジョン・ウィック:パラベラム』…ゼロ役 - ノエラーニ・ダカスコス/ブリー
役どころ:ザ・ドライバーの娘。
出演作:映画『オー・ルーシー!』…サマンサ役 - ジュリー・コンドラ/シャロン
役どころ:ザ・ドライバーの妻。コミューン襲撃の際に死亡。
予告編(字幕版)
あらすじ
ゾンビに制圧された世界で、わずかな人類はコミューンを作って生活していた。コミューン内で治安維持を担当するザ・ドライバー(マーク・ダカスコス)は妻と娘とともに静かに暮らしていた。しかし、コミューンの支配を目論む仲間が殺戮を開始。その混乱の中、ゾンビも乱入、妻を殺されたザ・ドライバーは、ゾンビや裏切り者と戦って娘とともに愛車のBMWで脱出することに成功する。しかし、自身もゾンビに咬まれて人間でいられるのはわずかだった。限られた時間の中、娘に戦いの術を教えつつ当てのない旅を続ける。
テアトルシネマグループ|映画『アンデッド・ドライバー 怒りのデスロード』紹介ページ
ラスト・結末までの簡単なネタバレ解説
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感染が進み、体調の悪化がしだいに顔や行動にも表れはじめたザ・ドライバー。
それを見た娘ブリーは父がゾンビに噛まれていたことに気づき、彼が今まで沈黙を貫いてきたことに憤りを覚える。
噂話のような“安息の地”へと向かう道の途中、ブリーは車から飛びだすと、外にいたゾンビの群れに囲まれてしまうことに。
そのときそこに窮地の彼らを救う存在が現れた。同じく安息の地を目指しているというローズとシルビアの2人だ。
なんとか車へと戻り、旅を再開させた一行は、やがてラジオから流れだした安息の地からの放送をもとに、彼らの拠点の位置を知る。
しかし、もう間もなくその拠点に着くというそんな折、自らの死が目前にまで迫っていることを悟ったザ・ドライバーはある行動に出た。
車を降りて拠点へと向かう3人を見送った彼は、上空に向けて銃を数発。再び車に乗りこむと、おびき寄せたゾンビもろとも壮絶な自爆を遂げたのだ。
ブリーら3人はその後、ザ・ドライバーの犠牲によって頭数の減ったゾンビの群れの中を駆け抜けると、救援にやってきた拠点のリーダーに迎えられ、彼らのもとで新たな生活を始めるのだった。
感想(ネタバレ要素あり)
©K.A.O.S., an Entertainment Co., Ltd.

1本の映画としてペラい
主人公のザ・ドライバーを演じるのがマーク・ダガスコスで、作中で彼の娘ブリー役を務めたのがマークの実娘ノエラーニ・ダガスコスで、妻のシャロン役にはマークの妻ジュリー・コンドラがキャスティングされていて……
この時点で「ずいぶんと内輪ノリの強い映画だなぁ…」とは思わされつつも、それはそれで、作中でのマークが向ける娘への深い慈しみの視線に「実の娘に対するプライベートな思いも重ね合わせていそうだな」とキュンとさせられたりもしたのだが、さすがに刻一刻と進む感染に耐えながら“安息の地”を目指す、いわゆる“怒りのゾンビロード”パートでもこんなにオヤコオヤコした雰囲気だとつまらなく感じてしまった……
ゾンビはあくまで個体がウロウロしてるに過ぎない量しか出てこないし、丘の上からの狙撃練習シーンだって、週末に親子で出かけた鹿狩りのように緊張感がない。
ゾンビと成り果てるまえに親としてなにを遺せるか。絶望に染まった終末世界で生き抜くすべを、娘には一体いくつ教えられるのか。
なにかこう…至るところで「父としての」みたいなのを突きつけてくるわりに、シーンとしては車内やら半径数メートル圏内でコンパクトに済ましちゃう簡潔さに没入感を削がれちゃいました。
終末世界版 ダガスコス家式子育てって感じでしたよね。キャンプを通して父から子へ、の非常事態版というか。
終盤で急に参戦してくるシルビアとローズとか「こいつら何者?」以外の感想がないんですけど、彼女たちは監督の次作『Two of Us(原題)』からのクロスオーバー?なようで、わかる…めちゃくちゃアツい展開だな!って自分が製作者なら思う。
でも、1本の映画として満足いってない状態でそれをやられても(そして、仕方がないことだが、海外の知らない作品でやられても)アガらないんだ……
ラストにキメ顔で出てきたケイン・コスギ然り、監督はすごく繋がりといった部分を大切にする方(記事冒頭のとおり、監督はケイン主演の映画も撮っている)なんでしょうね。
これでまず1本、彼の作品を観ることができたので、今後彼の監督作が日本に来た暁にはそういう繋がりも楽しめるようになるのかなとは思います。
あっ、あ、そうだ…コミューン崩壊時に裏切り者の相棒が「車(BMW)に載せてくれなかったから…!!泣」というクソみたいな襲撃理由を漏らしていましたが、それを中盤で「奴はコミューンを支配したかったんだ…」と、事実をねじ曲げて娘に吹きこむマークには笑いました。
奴がナンバープレートにポップなユニコーンの描かれたBMWに乗りたすぎてコミューン襲った結果、おっかあは死んだんだ…なんて、彼女には荷が重すぎる真実ですからね。
そこは父の優しさだったのかも。あれ、「父としての」ちゃんと発揮してる…!?
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特集:質より量! 物量・オブ・ザ・デッドなゾンビ映画たち
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ワールド・ウォー Z
元国連職員のジェリーはその日、子どもの送迎のために車を走らせていた。ほどなく渋滞にはまった彼は前方のドライバーたちが次々と車を乗り捨て、逃げまどう姿を目にする。彼らはゾンビの襲撃を受けていたのだ。ジェリーは国連の事務次官に召集され、事態の収拾に動く。
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