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【ネタバレ感想】映画『デビルシャーク』:ゲロで話の茶を濁す

アクション
© 2015 Wilde Eye Releasing & Princ Films, inc
原題:Shark Exorcist 製作:2015年 アメリカ © 2015 Wilde Eye Releasing & Princ Films, inc

悪魔はサメに憑依せり。

ヤツによって繰りかえされる惨劇と、それに歯止めをかけるべく立ち向かう神父の姿を描いたモンスター・パニック・ホラー、

今回のブログではそんな、映画デビルシャークを観ての感想を書いています。

厚顔無恥にもほどがある「ジョーズ×エクソシスト」などのキャッチコピー。虎の威を借るミミズのような作品でした。

※以降は作品紹介や簡単なあらすじ解説、ネタバレ要素ありの感想を綴っています。


トータル満足度:2.5

評価 :2.5/10。

ストーリー「0.5」/演技「1.0」/企画・アイデア「2.5」/演出(映像・音楽など)「1.5」/エモーションの震度「1.0」

※満足度・5つの内訳の見方と基準

スタッフ&キャスト

監督・脚本

  • ドナルド・ファーマー

キャスト/役名

  • アンジェラ・ケレック/アリ
    役どころ:サメ被害者

  • チャニング・ドットソン/エミリー
  • マディソン・コーニー/ローレン
    役どころ:アリの姉妹

  • ボビー・ケレック/マイケル
    役どころ:神父

  • クリスティー・モリッツ/リンダ・ブレア
    役どころ:修道女、悪魔崇拝者

予告編(字幕版)

ストーリー

邪教に魅入られた修道女が召喚した悪魔。それは凶暴で巨大なホオジロザメに憑依。次々と漁村の人々に襲いかかった!血に染まる海―。さらに鮫に噛み殺された犠牲者も、牙を生やした怪物に変異。平和だった村は、何処にも逃げられない地獄と化す!そんな時、一人の男が漁村に赴く。彼こそがエクソシスト=悪魔祓い師であった…。

Amazon 映画『デビルシャーク』紹介ページ

13人の少女を虐待死させ、逃亡中の修道女リンダ・ブレア。世界への復讐を望む彼女はとある湖にて出会った女性を惨殺すると、その肉体を贄としてサメの悪魔に復讐者を授けるよう願います。

それから一年後のこと、その湖にエミリー、アリ、ローレンという3人の姉妹が遊びに訪れました。

エミリーたちはシートを敷いて日光浴を堪能するも、彼氏と音信不通になったことに気が気でないアリは彼女らと離れ、水浴びへ。しかしこの時、既にリンダの祈祷は成功していたのでした。

アリは水中に潜むサメの悪魔に噛みつかれて救急搬送されるも奇跡的に回復。その後は悪魔が体に乗り移ったかのように人をたぶらかしては湖に誘い出し、殺人を繰り返すようになってしまったのです。

地元警察は死体にサメによる咬傷が見られるのを元に捜査を始め、湖は公園管理局によって封鎖されますが、被害は後を絶ちません。その頃には湖に忍び込んだ超常現象番組の司会者ナンシーや若者がサメの悪魔に精神を乗っ取られたり、襲撃される事件も多発していました。

そんな中、教会のマイケル神父は事件の被害に遭った弟の訃報を聞いて調査を開始すると、「最初の被害者アリに悪魔が宿っているのでは?」という疑念を持ち始めます。

マイケル神父は後にエミリーと接触し、彼女と共にアリが向かったという遊園地内を捜索。するとそこで浮気デートを楽しんでいた彼氏に鋭利な歯で噛みつくアリの姿を発見します。

すぐさま彼女を拘束して悪魔祓いの儀を行うマイケル神父。しかし儀式を行うには彼の技術は未熟で、悪魔の力は余りに強大でした。

例え我が身が乗っ取られようともアリを悪魔から解放したい…そう考えたマイケル神父は悪魔と交渉して、自身の体に悪魔を宿すことに。それでも聖職者である彼を凌駕した悪魔の力はマイケル神父を唆し、神父はエミリーに噛み付いてしまうのでした。

数日後、湖のヨットハーバーでくつろぐローレンの元にヨタヨタと元気なく歩くエミリーがやってきます。かつてのアリのように水に対して異様な執着を見せ、湖に飛び込むエミリー。心配してあとを追ったローレンは水面から飛び出すサメの悪魔に襲われてしまうのでした。

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感想

人間としての尊厳を踏みにじる酷さ

ちょっとこれは…これは凄いものを観てしまったのかもしれない。とても酷い。

深淵に潜むこの作品を興味本位で覗いてしまった自分は逆に深淵よりこちらを覗くサメの存在に驚き、思わず身震いしてしまいました。

ヘビに睨まれたカエルならぬ、“サメに睨まれたとある”といったところでしょうか。これが一部のサメ映画好きたちが集って奉るカルトムービー…恐ろしい。

序盤から急展開過ぎる修道女の行動に対し、その原因を語ることなく先に進んでしまうストーリーには初っ端からツッコみたくもなりますが、

そこは上映中はお静かにというドナルド・ファーマー監督からのメッセージだと勝手に解釈して観進めました。

しかしサメの姿をした悪魔(そもそもサメの姿をした悪魔って何?)脚を噛まれただけの女性が何故か盛大に吐血していたり、

無駄に女性ばかり出てくるこの作品の中で1番の美人であろうローレンが1番の大根役者に感じられたり、

中盤から話の本筋とは関係ないゲロ吐きシーンばかり写されるようになったりすると、酷すぎてそう解釈しなくとも閉口してしまうように。

肝心のサメも総出演時間は1分程で、ショボ過ぎるCGをヘビーローテーションに使い回したインサートでの登場と緊迫感のカケラもありゃしません。

モブ男のランニングシーンにすら負ける尺の短さ。例に漏れずその男すらゲロを吐かせてくる監督にはこの映画で描きたかったのはむしろゲロの方なんじゃ??とすら感じてしまいました。

デビシャ鑑賞者に人間としての尊厳なんて存在しないんですね…。

味わい深い虚無

以前、デビルシャークを評するツイートで“虚無”って言葉を見かけたことがあります。何も存在せず、むなしいこと。空虚であることを示すこの言葉。

でもパスカルも示した通り、やっぱり人間って“考える葦”なんですね。何も無いような所から何かを見出す想像力がある。

確かにデビシャは酷い作品でした。議論するまでもなくZ級の映画であることに間違いはないと思います。

でもゲロの描写には余念が無かったし、修道女にリンダ・ブレアって名前をつけるしょうもねぇ小ネタ(『エクソシスト』の主人公役の女優と同名)もある。漫然としたカメラワークも観るに耐えないことはありませんでした。

冬のソナタのなり損ないみたいなヤツやサメ襲撃時の単調過ぎるBGMもリフとしては異様に耳に残るサウンドでしたし、そして何よりナンセンス文学のような不条理過ぎるストーリーがクセになる。

殺害した女性を贄に捧げた修道女リンダの祈祷→(中略)→変質者に襲われる女性の叫び→水面から現れる女性(恐らく贄とは別人)のリンダ襲撃って展開には、

意図的なのか分からないけどミスリードさせられたし、何回も巻き戻して事実を確認しました。ここに関しては考察のしがいがあって、まさにスルメのような味わい深さを感じてしまいました。

Twitterとか、こうやってブログとかで映画の感想を書いてると、時たまマジで何の言葉も浮かばない作品があるんですよね。

でも虚無と呼ばれるデビシャについてこれだけ書けるってことを考えると、きっと僕はこのデビルシャークの持つ魅力に憑り付かれてしまっているんだろうなぁ…と感じるのでした。

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